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「世間並み」に逆らうなら身内に味方をつくっておく

大げさな儀礼を嫌う人にとって、家族葬、無宗教葬、火葬のみといった方法は魅力的に映るだろう。ただし、これらの新しいやり方にも問題がないわけではない。まず、うるさい親戚などが出てきて口をはさむことが予想される。「会社関係者を無視するのか」「坊さんを呼ばない葬式があるか」「戒名をつけぬ葬儀など聞いたことがない」「葬式を出さないとは何事だっ!」「ワシがいいといっているのだから、いいのだ!」と棺の中から怒鳴りたくても、そこは死人に口なし、手も足も出ない。葬儀が「家」ではなく「個人」のものになりつつある現代でも、非「世間並み」には、まだそれだけの軋轢があるってことだ。「葬送の自由をすすめる会」の会員で弁護士の北村明美は、自分らしい葬儀や埋葬を実現させる秘訣として、遺言を作成し「先祖の祭祀の主宰者」「葬儀の主宰者」「遺言執行者」を指定する、葬送の方法と手順を示した「葬送ノート」を作成する、必要なことだけをやってくれる良心的な葬儀業者と契約しておく、などのほかに「遺族の中に一人以上の賛同者を得る」ことをあげている(「自然葬のための遺言と葬送ノートの準備」、『葬送の自由と自然葬』所収)。生前に理解者を得ておき、彼や彼女を「祭祀の主宰者(喪主)」に指定しておけば、確実に思いを形にしてくれるだろうし、葬送ノートはマニュアルになると同時に、うるさい親戚らに対する「水戸黄門の印龍」の役割を果たすというわけだ。とはいえ、本人はそれでよくても、型通りの葬儀をしなかったことで家族が辛い思いをしたり、立ち直るキッカケを失ったりすることもないとはいえない。死者の人権と生者の人権、どちらが優先されるかはその人の死生観によるけれど、死の半分は生きている人のもの。「無理はしなくていいよ」と付け足すくらいのほうが、好ましい気がするが。

婚約解消について

婚約期間中に相手の好ましくない面を発見するなど、どうしても結婚に踏み切れないと思ったら、婚約解消もやむをえないでしょう。あきらめて結婚してしまうのは不幸の始まりです。婚約解消の話し合いは、仲人や年配の知人といった第三者をたてて堂々とすること。コソコソ話し合って、うやむやに解消してしまうのはよくありません。双方の合意で解消することが決まったら、婚約のために交換した金品はすべて立会人を通じて返却し、婚約披露や通知をしたところへは解消の通知を出します。本人名でも親の名前で出してもかまいませんが、理由はいっさい書かないことがエチケットです。友人などから婚約祝いや結婚祝いを贈られている場合は「せっかくですがお納め願います」と返却します。「お返しする」とはいいませんし、理由も説明しません。婚約がととのったら、さっそく結婚式、披露宴、新婚旅行、新生活のための準備を始めます。準備しなければならない事柄は実に多いので、ふたりでスケジュール表をつくり、チェックしていきましよう(132ページ参照)。結婚はふたりのためのものですから、よく話し合ってふたりを中心に、両親や周りの意見を参考に準備を進めます。一方だけが熱心になってしまったり、本人たちよりも親が積極的になってしまったりすることのないようにしましょう。仲人は第三者的な立場でアドバイスしたり、両家の意見をまとめる役をつとめたりします。

マイペースはビジネスに禁物

相手に呼吸を合わせた対応を急いで新幹線に乗ろうとしたときのこと、私が焦っているのを察知した窓口の係員さんは恐ろしく速いスピードで発券し、「はい、15番ホーム、急いで!」とホームまで教えてくれた。なんとか間に合いひと息ついて、その係員さんは前のお客さんにはていねいに対応していたのを思い出し、改めてその機転に感謝した。相手のペースに合わせることはビジネスでも重要。状況に関係なくマイペースな対応の人にはイライラさせられるものだ。心地よい対応ができる人を見ていると、状況を察知して臨機応変に行動している。「今すぐメールで送ってください!」「たった今送りましたが届きましたか?」などと急ぎで何度もやりとりするとき、形式的なあいさつは不要だ。まずは相手のペースを観察し、会話や行動を合わせてみること。相手が焦っていたら、こちらも急いでテキパキと。相手がゆっくり話したらこちらもゆっくり話す。このペースメイクができるとまさに「息が合う」状態を作り出すことができ、相手に心地よさを感じさせる。